50代女性のキャリアチェンジ転職は厳しい
私は看護師として約30年勤めてきたのですが、職場がブラックだったことで適応障害になり1年半休職しました。
適応障害というのもありましたが、肉体的にも悲鳴を上げており、これはもう看護師としての仕事は無理だな、今後はキャリアチェンジしなきゃな、と考えるようになりました。
ただ、いざ休職が明けて仕事を探し始めると、思ったように仕事に就けないことが分かりました。
まずは体力に自信がなかったため、在宅の仕事をしようと思い、在宅の入力の仕事に3件ほど応募しましたが全部落ちました。
若くて物覚えもよく、パソコンの扱いに慣れている若者や、事務系の仕事をしていた人が優先されるのです。
私は休職して症状が落ち着いてから、就労移行支援に通って頑張ってMOSの資格を4つ取りましたが、全然役に立ちませんでした。(MOS Microsoft office specialistという資格Excel、Word、PowerPointなど私は全て資格を取り、Excel expertも取りましたが・・・)
入力の仕事は資格よりもタイピングの速さだと言われました。
東京都キャリアチェンジ再就職支援制度とは
とりあえず正社員というのは考えておらず、時給がなるべく高い仕事を・・・と思っていたので、その後も気になる派遣の仕事を片っ端から応募し、登録会なども行きましたが、50代の女を雇ってくれるところはなく心が折れそうになっていました。
そんな時、10年以上前に登録していた派遣会社を思い出し、希望の仕事に応募してみました。
すると電話がかかってきて、希望の仕事は選考者が先に居て無理だけど、「東京都のキャリアチェンジ再就職支援に興味はありますか?」と言われました。
私は藁をもすがる思いだったので、迷わず「はい」と返事をしていました。
「キャリアチェンジ!今の私にピッタリじゃん!」
とっさに返事をしたものの、丁度よかったという安堵感が広がりました。
東京都キャリアチェンジ再就職支援制度とは、労働者派遣制度のしくみを活用したトライアル就労とリスキリングを組み合わせ、最適なキャリアチェンジの実現と正社員としての就職を後押ししていく制度のことです。
担当のキャリアコーチが付き、営業の方と一丸となってサポートしてくれる制度であり、キャリアチェンジという目的のため、参加企業も初心者を1から教える環境を整えてくれているところが多いです。(結局、経験者しか勝たん!というところもたまにあるけど)
研修なども充実していて、改めて社会人としてのスキルも学び直すことや、自分はどんな仕事にキャリアチェンジしたらいいのかなど、自分を見つめ直すキッカケをくれる研修もありました。
チャレンジするもなかなか見学までたどり着かない・・・
私の場合、キャリアコーチの聞き取りが終わると、希望に合う仕事をピックアップしてくれました。
しかし最初の応募は通過しませんでした。
初心者歓迎とはいえ、選考者が先にいたり、経験者がいたりすると見学(面接も兼ねている)までたどり着かないことが多く、書類等の審査の時点なのか応募しても通らないことがあります。
その後も3件ほど見学までたどり着かず、5件目でやっと未経験でもOKの事務職の見学にたどり着き、トライアル雇用されることになりました。
キャリアコーチや営業の人がサポートしてくださっているのにも関わらず、やはり50代の再就職は難しいな、と改めて思いました。
やっとトライアル就業
見学で企業、参加者ともにOKであれば、トライアル就業2か月間の契約が交わされます。
私の場合時給は1570円でした。
そして、実際働いてみれば、私の息子ほど年の離れた教育係の男性が、丁寧に仕事を教えてくれて、職場の雰囲気も良く、楽しく仕事ができました。
また、未経験の仕事にチャレンジしてみて、自分がデータ入力や資料作りの仕事が得意だということにも気づくことができました。
ただ、慣れない通勤電車に乗ったりして生活のサイクルが変わり、体力的に、最初の1か月は結構しんどかったです。(詳しくは別記事で)
この2か月間働いてみて、お互いによいと思えば本雇用に進みますが・・・
トライアル1か月過ぎたころに履歴書・職務経歴書の提出や、面接があり本雇用かそのまま契約終了か・・・となります。
私はやっと掴んだ令和6年度のトライアルが「採用ならず」でしたので、令和7年度も参加することにしました・・・。
トライアルの重要なポイント
トライアルは同じ年度に2回チャレンジすることができ、もし1回目がダメでも、もう一回チャレンジできます。
1回のトライアルで採用されるに越したことはありませんが・・・
縁起が悪いので、あまりこのコツをお伝えしたくはないのですが、もし「ちょっと採用はむずかしそうだな・・・」と感じたら、1か月経過するかどうかくらいにキャリアコーチに伝えて、次の作戦を立てたほうがいいです。
そして、早めに次のところを探し、見学に行ったほうがいいですよ。
じゃないと2回目のトライアルが順調に決まっても、見学から契約書を作るまで1週間から10日ほどかかりますので、契約終了日ギリギリに見学だとタイムラグができ、1週間から10日無職の状態になります。
まとめ
残念ながら令和6年度のトライアルは採用に結び付きませんでしたが、結果的には参加してよかったと思います。
参加してよかったポイント
- 新しい技術や経験が身につく
- 自分の得意分野が見つかることがある→トライアル2回目に生かせる
- 自分の苦手な分野もわかる→トライアル2回目に生かせる
- 体力がつく
- 精神的に成長できる(困難を乗り越えることで)
- 採用にならなくても経験値が積みあがる
- 2か月間だけど、時給が割と高い
反省点、気を付けること
- 早めに参加し、どんどん気になる案件に応募する
- 電話には積極的に出る(電話ニガテなので、次は電話がない会社にしました・・・)
- トライアル1か月で採用の可能性をコーチに相談
- 採用の可能性薄いなら、早めにコーチに相談して動く
- 交通費は全額出ないことが多い。確認を
- 電車通勤は体力使う。家に帰ってきてからの家事など、対策を立てておく
- 採用が決まっても、正社員ではなく契約社員のこともあるので確認を